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サプールはポール・スミスも認めたアフリカのファッション集団

「サップ(SAPE)」アフリカのコンゴで見られるファッションスタイル

コンゴのファッション

サップというファッションスタイルをご存知だろうか。1年中30度を超えるアフリカコンゴにおいて、高級スーツに見を包んで街を闊歩する独特のファッションスタイル。コンゴというのは国の名前だが、実はコンゴ共和国とコンゴ民主共和国の2つがあり、国境を隣接している。どちらの国もフランス語を公用語とし、中部アフリカに位置する。

サプールオシャレ

サプールコンゴ

サップの特徴として1950年代〜1960年代のパリ紳士がモチーフになっている。スーツを羽織って帽子と葉巻、ステッキなどの小道具というのがベーシックスタイル。コーディネートするカラーは3色以内が原則ルール。そして、サップを楽しむ男達を「サプール(Sapeur)」やサペーと言う。

サプール起源、それはフランス紳士への憧れから始まった

1880年から100年近くフランスの植民地だったせいもあり、フランスのエレガントで洗練されたファッションが身近にあったのだろう。サップ、サプールの起源は諸説あるが有力な説に「フランス紳士への憧れ」がある。

マツワサプール

アンドレマツワというアフリカ人社会運動家がおり、彼はパリ紳士の正装でフランス・パリから帰国した。その装いに目を奪われたコンゴ国民が、1940年代あたりからパリ紳士への憧れとともにサップ文化を作り上げたという説だ。その後、一次衰退するもののサプールたちによって今では世界で最もオシャレな伊達男として世界的に名が定着している。

サプールは、食費を削っても洋服を買う。ファッションへのこだわりが半端ない。

コンゴが富裕国ではないことは想像できる。そして実際にもコンゴに住む人の3割が1日100円程度の生活費で暮らす超貧困国である。平均寿命も50代半ばで栄養失調での死亡も多く、今日を生きることだけでも大変であり、ファッションどころではないのがお国の現状。

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稼いだお金の半分近くを洋服につぎ込むのがサプールの流儀。休日にもなれば、街の中心部にアルマーニを始めとするハイブランドのスーツに身を包んだサプールたちが街に繰り出す。彼らの行動はシンプルで、おしゃれをして街に出てハイテンションで闊歩するだけ。

サプールの男達はコンゴでも憧れの的で、みんなのヒーロー

サプールは決して悪党ではなく、ただファッションを思いっきり楽しむ集団。だから、むかしむかしコンゴ国民がパリ紳士を憧れたように今ではサプールたちを憧れの対象として歓迎されている。子どもたちもいつかサプールになるとファッションへの興味は高いと言われている。

サプールは、休日だけの楽しみ。平日は激務の連続。

サップを楽しむサプール、サペーになる人は裕福だからなるわけじゃない。大半のサプールたちは、毎日貧しい暮らしを送りながら休日にだけサプールへ変身する。全員がオフィスワーカーでない彼らは、水汲みや畑仕事を生業とすることも多く、休日だけが辛い生活を忘れられるオアシスだという。武器を捨てて平和を愛し、貧困にもめげないのがコンゴのサプールの哲学である。

どうやらファッション界の重鎮たちもサプールへは興味津々らしい

サプールはコンゴが独自に生み出したファッションスタイルだが、ここへきて世界中のファッショニスタがサプールに興味津々らしい。日本でもNHKのドキュメンタリー番組で「世界一エレガントで格好いいコンゴの男達」として特集を組まれていたこともある。

ポール・スミスとサプール

ポール・スミスの2010年春夏コレクションのモチーフは、このサプールたちのファッションである。ヨーロッパに起源をもつサップファッションに衝撃を受けたのが、ヨーロッパファッション界の重鎮ポール・スミスという構図がまたおもしろい。

写真集まで出てるサプールのファッションセンスの高さ

サプールのファッション写真集『SAPEURS the Gentlemen of Bacongo』が日本語訳版も出版されるという。原書はイタリア人写真家のダニエーレ・タマーニ(Daniele Tamagni)によって2009年に出版されている。ひたすらサプールたちのファッションセンスの高さを魅せつけてくれる本書は、ファッショニスタならマストバイ。

 

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