2019年11月、乃木坂46生田絵梨花の二冊目となる写真集「インターミッション」が、「オリコン年間“本”ランキング」で写真集部門の1位を獲得した。オリコンによると、同作の期間内(2018年11月から約1年)の売上部数は約29万部。女性ソロ作品としては、白石麻衣の「パスポート」の記録(約22万部)を上回り、歴代1位になった。写真集が売れなくなったと言われてる中での快挙だ。
だがしかし、ここで「歴代」と表現した部分である。実は各数字、ランキング等を載せているオリコンの写真集ランキングは2008年から(ジャンル別写真集ランキングは2010/5-24付から)の計算である。今後もオリコンから発表される写真集のランキングは、あくまでも2008年以降のランキングであることは注意が必要だ。
150万部を売り上げた、本物の歴代一位は宮沢りえと社会的な意義
歴代の写真集ランキングというとき、宮沢りえを筆頭にすさまじい発行部数を頭にいれておかねばなるまい。たかだか10万部、20万部では足元にも及ばない。そんな時代があったことを忘れてはいけない。ここに、生田絵梨花の写真集を超える8冊の写真集を紹介する。
これら写真集の共通点は、ヌード写真だ。1990年代を振り返るとき、ヘアヌード解禁という大きな節目があった。こぞって名だたる写真家と名だたる女優たちが、脱いで撮った。今では、オークションくらいでしか買えない写真集ばかりであるが、社会現象になった写真集ばかりである。ぜひ手にとってもらいたい。また、例えば宮沢りえの『Santa Fe』がここまで売れたのには理由がある。当時、ヌードといえば男性の性欲を解消するための”性の商品化”と見られていた。そこに、女性自身の意志による自己表現として、ヌードを再定義した。「子どもたちにとって不健全なヌードを隠れて見るよりも、健全なヌードをもっと目に触れさせる機会をどんどん増やすべきだ。性に対して正しい目が持てる」という理由から、学校の図書館に『Santa Fe』を入れようという運動すら起きていたそうだ。
葉月里緒奈が女優復帰する前に、40万部のヌード写真を手に入れておけ
解禁されたヌードは、2000年代に入り規制の方向へ
1990年代に解禁されたヌード写真であるが、あれからヌード写真を見たことがあるだろうか?おそらく無いはずである。それは新しい規制のためである。厳密には規制というよりも、青少年保護という観点から自主規制されているのが実情だ。例えば、コンビニといったフランチャイズチェーンでは、「すべての不健全図書に対し、未成年が閲覧できないように包装、帯封などを完全実施する」というような自主規制があり、脱いでも売れないなら必然的にヌードになるメリットは少ない。