SNS写真集の世界で独走しているロシア
2015年のロシアといえば、ロシア・ルーブルの通貨安をはじめとして経済不安定が囁かれている国です。しかし、ソーシャルメディア発の写真集業界では圧倒的な存在感を示しています。不安定どころか、発行される写真集の質の安定感といったらどこにも負けません。
ロシアのSNS写真集が世界で人気を集めたのは、記憶ではこの2、3年です。最初のきっかけは不明ですが、ネット界隈では「ヤバさ」の安定感はどこの国にも負けないと言われています。このご婦人の写真集もロシアSNS写真集の1つです。この写真が写真集として存在できているのはSNSだからでしょう。
プロの写真家の写真集と違って、作りこまれてない原石的な物語性が魅力的だと言わるのがSNS写真集の特徴です。フェイスブックやツイッターのようなソーシャルメディアの発達によって誰もが情報発信力を備えた時代だけに、ロシア写真集のようなヒットの原石はまだまだ転がってそうです。
本来のSNS写真集の定義とは一味ちがうロシア写真集
本来のSNS写真集の定義は、ソーシャルメディアで話題になった写真をそのまま集めて写真集とすることです。例えば『死ぬまでに行きたい!世界の絶景』のようなフェイスブックの60万人の「いいね!」から作られるような期待感を持ち合わせた書籍が多いのが特徴です。
しかし、このロシアのSNS写真集には全くその期待感が込められているとは思えません。自己満足以外の何者でもないですし、理解に苦しむ写真ばかりです。ただ、カメラ目線の被写体は自信に満ち溢れていると感じるのは私だけでしょうか。きっといつかは写真集としてリリースされることをわかっているかのようです。
ロシア通貨ルーブルの大暴落と同じく、あるいみ深刻な状況まで陥っているSNS写真集はどこまでいくのでしょうか。とにかくヤバい以外に言葉がないものの、いつかはこれらが評価される時代がくるのでしょうかその時にはロシア通貨も大暴落から大暴騰して、ロシア経済も復帰して欲しいものですね。